臆するな!民間でも本当に役立つ公務員の専門性3 選!

どうも、はむむです。

転職を考えている公務員のあなた、こんなことを悩まれていませんか。

「公務員で培ったスキルって、民間では使えないんじゃないか・・・」

確かに公務員の仕事はビジネスとはやや距離がありますし、頻繁な部署異動で中々一つのことに詳しくなりにくい側面はあります。

私も転職を考える際にはこのようなことでよく悩んでいました。

でも安心して下さい!汎用性がなさそうに思えたとしても、日々公務員として当たり前に使っていたスキルは、実は民間でも非常に重宝されることを、私は身を持って実感しました。

本記事では、中央官庁からコンサルティング会社に転職し、年収1.5倍、残業時間50%減を実現した私の経験を元に、公務員が持つ最強の専門性を3つ紹介します!

これをご覧頂くことで、専門性や実務能力の面で転職を躊躇されている皆様の背中を後押しできればと思います!

本当に役立つ公務員の専門性① ~利害調整能力~

一つ目は「利害調整能力」です!

他の記事でもチラホラ出ているもので、「またかよ~」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、これは本当に馬鹿にできない貴重な能力なのです。

国家公務員、地方公務員等に限らず、公務員には本当に多くの調整業務が求められますよね。

企画一つとっても度重なる関係者との会議や細かな調整を伴います。

各方面からの異なる意見を、できるだけ細かく汲み取るようにして物事を進めます。

また、会議の進行を円滑にするために上司の発言原稿を作成したり、会議資料を大量に印刷したりのロジ業務もたくさん発生し、「これ意味あるのかな」と思う瞬間も多いのではないでしょうか。

私もこうした業務を多く経験し、過剰なまでに慎重な調整業務で過ぎ去る毎日に辟易したことも多々ありました。

それが転職を決意したきっかけの一つではあるのですが、転職後に、この経験が非常に重要な能力・資質を鍛えてくれたとも思っています。

民間企業でも、顧客への提案活動や社内での報告を多く行い、それに伴い調整業務も発生しますが、公務員ほどではありません。

それはひとえに、ステークホルダー(利害関係者)の数の違い、です。

民間企業の一活動のステークホルダーは自社、顧客の2者であることが多い一方、公務員の諸活動は、自組織、活動対象、地域住民、関係業界、はたまた政治家と多岐にわたります。

多方面に気を配り、どのようにすれば物事を滞りなく進められるかを考える癖は、実は公務員には無意識のうちに高いレベルで身についているのです。

実際のプレゼン資料だけでなく、忙しい上司のためにインプット資料を自然と作れたり、日々のやり取りの中でいずれコンフリクトが起きそうと感度高くキャッチし、対策のための会議を調整したり。

私たちが当たり前にやっていたことは、実は非常に有り難がられることだったのです。

私も退職後、かつての同期としばしば会いますが、転職を考えている人も当然います。

私が彼らに、「利害調整能力」が陳腐に聞こえて、実は民間でも非常に強力な能力・資質だと伝えると、みんな口を揃えて驚きます。

自分達では自然にやっていることなので当然かもしれません。

本当に役立つ公務員の専門性② ~企画立案能力~

二つ目は「企画立案能力」です!

公務員の仕事は専門性がないと感じるもう一つ大きな原因は、

仕事が抽象的だから

ではないでしょうか。

立てている施策も長期的であったり、ビジネスとは違うので定量的な目標を立てにくいことが多いと思います。

しかし、実はそれこそが公務員が持っている最大のチャンスなのです。

例えば、公務員には、議員からトップダウンで降りてきた要望を実現させる重要な役割があります。

地域の漁業再生だったり、観光都市としての地位確立などでしょうか。

これは非常に抽象的な目標ですし、どこから手を付ければ良いか分からない壮大な要望です。

しかし、公務員は日々、そういった抽象的な目標を、実現可能な形にToDoに落とし込み、各年度どのようなことを実行していくかを定めていきます。

これはスケール感(少なくともタイムスパン)は公務員ならではだと思います。

超長期的な目的をブレイクダウンし、個別の企画を立てて、その反省を活かして次の企画を立案する経験は、民間の経営企画は勿論、営業などでもとても活きる能力です。

私も在職中に、翌年の世界規模での国際会議で、日本のコロナからの回復状況を他国と比べて相対的に良い状態をアピールするという目標を課せられたことがあります。

最初は、「なんだその当たり前で漠然とした目標は・・・」と思いましたが、その状態定義を皆で擦り合わせ、定量目標を立て、それを実現するために様々なステップを設けていくと言うプロセスを経験しました。

言葉で書くとこんな短い文章で収まりますが、本当に大変な作業でした。

しかし、大方針を噛み酔いて、スモールステップにして、確実に目標を成する能力は、ビジネス面では勿論未知数ですが、公務員の方は非常に高いと思っています

それは、現職の周囲を見ても、公務員出身の方が高いと感じていると言うのもあります。

是非、公務員からの転職を考えているものの、まだ在職中の方は、こういった大きく抽象的な目標を課せられている業務があれば、それを定量目標にブレイクダウンし、トライアンドエラーを繰り返してみて下さい。

その経験を自分の中に蓄積し、言語化できるようになれば、エピソード面でも転職する際の大きな武器になりますし、転職後も問題解決を要する各局面で非常に役立ちます。

本当に役立つ公務員の専門性③ ~ルールメイキング能力

最後は「ルールメイキング能力」です!

上の二つは、他の民間企業でもある程度は身につく可能性はありますが、このルールメイキング能力は、公務員の最も大きな専門性の一つだと思います。

一つ目の利害調整能力でも出ましたが、公務員が携わる業務は一般的にたくさんのステークホルダーが存在します。

そして、公務員は「国民の奉仕者」ですから、平等な制度を作っていく使命があります。

とはいえ、各自治体、各都道府県で状況が全く同じところは二つとしてありせん。

人口減少が最重要課題のところもあれば、それが医療の崩壊、自然災害の克服であるところもあります。

千差万別な状況の中にあれば、政策も千差万別であるはずです。

しかし、あまり特定のステイクホルダーに肩入れしすぎては、国民や企業に対して担保されるべき公平性が損なわれてしまいます。

そういった時に、狙いは明確にしつつ政策としての公平性を保つ、と言うことは本当に重要な公務員の任務です。

例えば補助金事業などは、自治体としては特定の(製造業、小売業)業態の企業を後押ししたい思惑があるものです。

一方で、それを大っぴらに宣言してしまうと、他の業種に不公平感を与えてしまうので、うまく条件を設定をするなどして、最終的に狙いの業種にお金を出す工夫が必要になります。

民間企業でもしばしば希望退職の募集というのが行われますよね。

残酷ですが、あれも企業側では退職してほしい社員には目星が付いているものの、名指しで行うわけには行かないので、様々な条件設定をして、(目星のついた社員が当てはまる)「希望退職」を募るわけです。

公務員の仕事は国民・住民を広く対象にすることが多いため、日々このような目的達成のためのルール作りを経験していると思います。

悪くいえばしたたかさ、ですが、この不満を出しにくい形で目的を確実に達成するルール作りを行い、全体の効用最大化を果たすマインドは、民間企業に入ってプロジェクトを進める上で非常に強力な資質です

もしこのような経験に少しでも当てはまる経験をされている公務員の方は、当たり前の経験と思わず、是非棚御して見て下さい

終わりに ~当たり前と思わず棚卸し!~

これまで公務員が実は持っている専門性をご紹介してきました。

本記事を通じて、公務員の仕事を通じて、実は民間企業でも十分に役立つ経験と能力は身につけられることをご理解頂ければと思っています。

転職を考えているけど、経験面で気後れしている方は是非悲観しないでください!

そして最後に最も重要なこととして、

自分の経験を当たり前と思わず、とにかく経験を棚卸ししてみる

ことをおススメします。

上記の気後れに加えて、公務員は謙虚な方が多いです。

自分の経験くらいどこでも身につくのでは、と思っておられるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

公務の経験は、良い意味で特殊です。

それを棚卸しし、言語化し、そして自信を持って披露できれば必ずユニークなストーリーになります。

よろしければ私や友人が公務員から転職した理由について書いた以下の記事もご覧いただけると嬉しいです。

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